●(71)奇跡の光


トラッシュは懸命に走る。
その先で自由落下する少女の身体は、地上へと叩きつけられようとしていた。気を失った状態で落ちたら、無事ではすまないだろう。
しかし次の瞬間、イーチィの身体が光に包まれた。
そして、不思議に温かい光を纏ったまま、空中に浮遊する。
光に包まれたイーチィの顔は、眠っているかのようだった。
ようやくイーチィの身体の真下に辿り着いたトラッシュを、光がひときわ眩しく照らす。
空中で四肢を伸ばしたままの姿勢のイーチィは、そのままゆっくりと地上へと降り始める。
まるでトラッシュがその場所に辿り着くのを待っていたかのように。
トラッシュは、両腕を空中に向けて精一杯差し出す。
その腕の中に誘われるように、光輝くイーチィの身体は滑り込んできた。
トラッシュは自分の腕の中にイーチィの体重と体温を感じた。
小鳥のように軽く、イーチィという存在がそこにある。
ついに取り戻した。
大切なものを、大切な人を。



























































