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2005年09月01日

●(70)悲劇の姫君


「だいぶ弱ってきた。あともう少しだ。みん頑張れ!」
「急げ、デビルガンダムには自己修復機能があるんだ。回復する暇を与えるな! 中のイーチィの負担も相当なものだ。早めに倒すんだ!」

デビルガンダムを囲み、倒さない程度にダメージを与えるという戦闘は、非常にデリケートなものだった。そこに時間の要素も絡むとなると、非常に難しい。
これだけでもタッカーの策略も、成功しているといえた。

「デビルガンダムが停止したぞ。今だ!」
駆動系に与えたダメージが効き、動きを止めたデビルガンダムの細部が崩れ始める。ズームカメラで様子を探っていたフリッツは、胸部に開いた裂傷から除く人影に気付いた。

「あそこにいる!」


デビルガンダムを構成する筋肉繊維のような狭間に、イーチィの身体が挟みこまれるようにあった。
その時、デビルガンダムの機体に小さな爆発が起こり、その衝撃で身体がガクリと垂れ下がった。

トラッシュはMSをすぐに止めると、コクピットから降りて走り出す。
デビルガンダムの機体は崩れ始め、微細な振動でイーチィの身体が揺れ始めた。

あの高さから落ちたら助からない。
イーチィは気を失っている。あのままでは頭から落ちるだろう。
トラッシュは走った。

しかし次の瞬間、大きな振動とともに、かろうじて支えられていたイーチィの身体が、ずるりと落ちた。
引力に引かれるまま自由落下するイーチィ。

フリッツが、トレミーが目を覆った。

トラッシュは懸命に走ってはいるが、距離的にも間に合わないことは明白だった。

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