●(62)出発前夜


マリーに邪魔だとばかり本部から追い出されたトラッシュだが、本部の前には心配そうな顔を並べて仲間が待っていた。
「作れるんだよね? 宇宙船!」
不安げなトレミーに大きく頷くトラッシュ。
歓声が上がった。
宇宙船の建造にはまる1日かかる。
それまで身体を休め、次の戦いにそなえること。
トラッシュの説明に、仲間達は真剣に聞き入った。
「お言葉に甘えて、旨いものでも食って休もうぜ」
「わたしはやはり酒を飲みたいな」
「じゃぁ、みんなで行こうか」
「おう!」
わずかな間ではあったが、トラッシュは戦いを忘れて幸福な時間を過ごした。
信頼する仲間とともに。
休暇を楽しみながら、しかし、トラッシュの頭を不安材料が反響して止まなかった。
本部を出るときにマリーから聞いた言葉。
リバジ・ザースの残した資料にタッカーのことが書いてあったわ。
タッカーはマキーナ・サピエンスというGシステムによって作られた生命体。
資料に残された記述が確かなら、タッカーは限りなく不死身に近い存在・・・。
マリーの言葉はおそらく真実だろう。
タッカーを倒すには、現場で判断し、最適な方法をとるしかない。
おそらく、月で待ち受けているのは恐ろしい悪魔。気をつけていかなければならない。
そして次の日の朝が訪れた。
トラッシュはフリッツの元気な声にたたき起こされた。
「アニキ! 宇宙船が完成したんだ! 外を見てみろよ!」

























































