●(53)戦う理由

「あのMS・・・あいつよ!」
細く長い通路の奥で、トレミーが気付いた。
ネオザースの黒幕タッカーを倒すべく、ネオザース秘密基地を進むトラッシュ達。その前に再びアルトロンガンダムが立ちはだかった。
「この前の借りは、返させてもらうぜ」
アルトロンガンダムのパイロット、ティックは戦闘態勢をとり、突っ込んできた。
「なぜおまえたちはタッカーに協力するんだ!?」
トラッシュ達にとって「敵」はタッカー一人であって、ネオザースが倒すべき敵ではない。
無駄な殺生を避けたいところが本音だ。
「あいつの目的は世界の破滅だ! そんなことをしたらお前も死ぬんだぞ!」
「・・・知ってるさ。だから協力するんだよ!」
トラッシュの問いに、ティックは苦々しく答えた。
「これは復讐なんだ。ザース一族の復讐なんだよ」
アルトロンガンダムの攻撃を避けながら、トレミーはディックの心の奥にある悲しみに気付く。
「やめなさい復讐なんて。悲しいだけよ。・・・わたしもザースなの。だからあなたの苦しみや悲しみも分かる」
「お前がザースだって?! ならどうして邪魔をするんだ。人間達に復讐したいと思わないのか!」
「人間達? ザースだって人間でしょ! もう止めよう」
Gシステムを作り、それを暴走させ世界を破滅させてしまった元凶のザース一族。世界中の人類が責任をザースに押し付け、ザースを憎もうとすることで心の平穏を求めようとするのも分かる。そうでもしない限り、寒い時代を生き残れないことも。しかしザース一族にとっては、そういう「人間達」が疎ましく思うことも事実だ。元はといえば、暴走させるまで使いこんだのはザースではなく、欲望にまみれた人類だ。良いときはGシステムは究極の発明ともちあげ、悪くなれば手の平を返して自分たちに責任がないと攻撃してくる人間の愚かさが醜くも見える。
そのザースが、人類に対する鬱憤を爆発させる日が来ることは、明白に予想できた。
「タッカーはあなたたちの気持ちを利用しているの。自分の目的のために」
トレミーの言葉にも、ティックは意固地になって首を振った。
「黙れ! ・・・もう引き返せないんだオレは・・・戦うしかないんだ」
「僕たちが戦う理由なんてない」
「おまえになくても・・・・オレにはあるんだ!」
売り上げランキング: 3,787

どことなく愛らしいサイズ(笑
XXXG-01S2
しぶい!■アルトロンガンダム (XXXG-01S2)
「新機動戦記ガンダムW」に登場。ガンダムを開発した5人の博士の内、老子Oが開発したシェンロンガンダムを改修した機体。汎用性と白兵戦能力に特化されたMSで、手持ちの射撃武器などは用意されていない。両腕にドラゴンハングと呼ばれる伸縮自在の特殊兵装、背部に弁髪を模した2連装ビームキャノンを装備。オプション武器として両端に三又のビームを発生させられるツインビームトライデントがある。
パイロットは「張 五飛」。自らの乗機を「ナタク」と呼称する。
一族最強と自負し自らを過去の英雄に名添え「哪吒(ナタク)」と自称する妹蘭(メイラン)と結婚したが、ガンダムを守るために彼女が死亡。その魂がガンダムに宿っていると考えているのが理由である。


























































