●(45)宿命の対決


トラッシュがアイゼングラード最深部にて見たもの。それは・・・。
孤児院を襲撃した黒いザクだった。
あの日、孤児院を焼き払い、仲間を殺した黒いザク。
その機体の特徴を忘れるはずがない。
驚きと、怒りと、その他の様々な感情がトラッシュの中を駆けめぐる。
「ついにここまで来てしまったか・・・」
黒いザク「ブラックザク」のコクピットの中から神妙な声がした。
ナイアール・・・ウラジ・ザースの声だった。


ナイアール=ウラジ・ザース。
ウラジはアイゼングラード軍に潜入するためにナイアールという名前を使い、仮面をつけていた。
ナイアールは人々を騙して自分の素性を隠していたのだ。
しかし、トラッシュは心のどこかでナイアールを信じていてもした。
・・・ナイアールは黒いザクとは無関係だ。
そう、信じ込もうとしていた。
数々の窮地を救ってもらい、伝説のMSガンダムを譲渡してくれた頼れるひとが、自分の大切な人を奪った犯人、敵討ちの相手とは思いたくなかったのだ。
しかし、そんな甘い期待と幻想は、辛い現実の前に崩れ去った。
「なんでよりによって、そのMSに乗ってくるんだ!」
トラッシュは怒りに任せて叫ぶ。
「旧式のMSでもキミを倒すには充分だからさ」
さらりと答えるウラジ。
わざわざ古い機体ブラックザクに乗る必要などなにもないはずだ。
自分の仇討ちの相手。絆・友情・・・もう全て関係ない。
復讐だ!
「戦いで決着をつけるぞ! お前の力、見せてみろ!」

























































